喫煙所をコミュニケーションスペースとして一歩前進させるために、今までの街の片隅にひっそりあるところから、にぎわいの中に組み込むための提案です。
帯状の板を捻(ひね)りながら囲いを行った特徴的な形状です。
分煙対策として、立ち昇る煙を周囲に散らさず上部で集めてから排出する流れを計画、これによって街・公園などある程度のにぎわいの中でも分煙スペースを可能です。
また喫煙所という機能を満たすだけでなく、丸みのある特徴的な形状から街や公園で人の目を引くのフォーリーとして風景をつくりあげることに寄与します。
W150×H2400、厚さ4~5mmの不燃化合板を円周状に等間隔に立てて、板上部先端を90°捻(ひね)りながら枠となる材に固定、上部の板は少しずつ重ねて固定します。
捻(ひね)られた板の連なった壁は、下の方は視線を通しますが、上に行くほど隙間は狭くなり塞がれていきます。
この形状により、下の方は風が流れ、上は風を抑えられます。
上に立ち昇るたばこの煙は、塞がれた上部から天井に沿って排出され周辺に煙を漂わすことを抑える仕組みになっています。
壁下側は視線が抜けることで、囲われてはいるが閉塞感の弱い場所を提供することができます。
板材の片面に木目模様を残すことで、木の温かみのある空間の演出と、ヤニによる汚れを目立たなくさせる効果となります。
帯の枚数を調整することで、2~3人用の喫煙所から大規模な喫煙所まで対応が可能な仕組みです。
[ SMOKERS’ STYLE COMPETITION 2016 ]